『クライマーズ・ハイ』
公式サイト
2008年 日本
上映時間 145分
監督 原田眞人
巷ではどうやらとても評判がいいらしい。
しかしこのところ邦画づいていて
おまけにそれがどれも大当たりだった私には
評判ほどではないかなぁ・・・と言うのが正直な所。
確かに、脇役好きにはたまらない演技派俳優たちによる、男の嫉妬渦巻く嫌らしい人間模様は見応え十分だったし、2時間半と言う時間を感じさせない作品ではあったと思う。ただ個人的には主人公悠木の人間性と言うか心情がいま一つ見えてこなかった。堤真一は熱演だったと思う。しかし本来ならば悠木と言うキャラクターを膨らませるであろう数々のエピソード(母への想い、セクハラ社長との関係、息子との確執・・・etc.)の描き方が中途半端で、かえって入り込むことが出来なかった。原作もNHK版ドラマも未見で前知識無しで見た所為もあるかもしれないし、映画と言う限られた時間の中では難しいのかもしれないが、劇中で「あまり欲張るな。中途半端な紙面ほどみっともないものはない」と言うような台詞があったけれど、まさにそんな感じ。