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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

「本泥棒」

「本泥棒」_d0098286_22565471.jpg
マークース・ズーサック/著 
入江真佐子/訳
早川書房 2007年07月

わたしは死神。これからあなたに聞かせる話は、ナチス政権下のドイツの小さな町に暮らす少女リーゼルの物語だ。リーゼルが抵抗できないもの、それは書物の魅力だった。墓地で、焚書の山から、町長の書斎から、リーゼルは書物を盗み、書物をよりどころとして自身の世界を変えていくのだった…。

偶然にも死神を語り部とする作品を2つ続けて読むことになった。
どちらの死神もクールで飄々としていてどこかユーモラスでさえある。
本書の主人公リーゼルが過酷な状況の下で、一風変った里親や隣の少年、
匿ったユダヤ人青年や心に傷を負った町長夫人と心を通わせていく物語。
どのエピソードもそれぞれ印象深いが、特に町長夫人からの手紙には涙が止まらなかった。
by hasikkoami | 2008-01-08 11:39 | 図書館