「 書物愛 [日本篇] 」
紀田 順一郎 【編集解説】
晶文社 (2005/05発売)
富豪ロスチャイルドが巨額の懸賞金をかけて探したが見つからなかった稀覯書が九州の古本屋にあらわれた(「悪魔祈祷書」)。不遇のまま逝った学者の義兄が遺したのは厖大な専門書の山だった(「本の話」)。万引きされた本を返しにきた女子学生にひかれる若い古本店主(「本盗人」)。書物の達人が、本を主題とする知られざる名作、かくれた傑作を発掘する待望のアンソロジー。
最近アンソロジー付いている。
本を選ぶ時はどうしてもお気に入りの作家さんの作品ばかりを手にしがち。
だから時々、こうしたアンソロジーで新しい作家さんを開拓しようと思うのだけれど
これはマニアックと言うか、私にはハードルが高すぎたみたい^^;
戦前の作品もあり、文体が古めかしく読み難い上に
収集癖とは無縁の私は登場人物たちの気持ちにまるで感情移入出来なかった。
しかし収録作の中で最も古い1936年の作品である
夢野久作の「悪魔祈祷書」が今回一番面白く
やはり夢野久作って凄いのね~とあらためて思った。
実はこのアンソロジーには[海外篇]もあるのだけれど
そちらは最初の話を数頁読んだだけで挫折^^;