「遠い町から来た話」
ショーン・タン【著】 岸本 佐知子【訳】
河出書房新社 (2011/10/30 出版)
町のはずれに住んでいた水牛、誰にも愛されなかった物から作り出したペット、異次元からのちっちゃな交換留学生…。平凡な毎日の奇妙な断片に光を当てて、様々なスタイルのイラストレーションと共に紡ぐ短編集。
一見絵本の様だけれど、絵だけのお話もあれば、文章メインのお話もある短編集。
始めの「水牛」で一気に心を掴まれて、
次の「エリック」の一呼吸置いてやってくる感動と
「壊れたおもちゃ」の切なさに涙ボロボロ。。。
「底を流れるもの」「お祖父さんのお話」「他にはない国」「棒人間たち」・・・
15編の作品はそれぞれカラーが違ってどれもよかった。
岸本さんの翻訳も素晴らしいけれど、
ショーン・タンの作品は文字も画の一部になっているので是非原書で読んでみたいと思った。