「感応連鎖」
朝倉 かすみ【著】
講談社 (2010/02/19 出版)
159センチ、95キロのからだは歩いているだけで人目を引く。失笑をくいとめたい。あきらめなければならないものが、いかに多いかをわたしは知っている−。美しい「夢の娘」への願望が引き起こす少女たちの変化の連鎖。
4章からなる長編小説だが、各章毎に語り手が変わるので連作短編風でもある。
語り手となるのは4人の女性。
彼女たちの自意識は私にとっては結構共感出来る部分もあって
読んでいてそれほど嫌な感じはしなかったのだが
自分の娘、節子を「セシル」と呼ぶ母和子は心底怖いと思った。
私にとって一番相容れない人種だ。(同じく母となった由季子も)
そう言えば小学校の時、クラスメイトたちに自分のことを「ジュリア」と呼ばせていた子がいたなぁ・・・
(純国産の顔立ちで、「ジュリア」の「ジュ」の字も名前に入って無かったけど)
ああ、怖い、怖い・・・。