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図書館の隣の映画館

hasikko.exblog.jp

本と映画と時々音楽

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公式サイト
2016年 イギリス/フランス
上映時間 107分
監督 スザンナ・ホワイト



何故、僕を選んだ―






平凡な大学教授が、
旅先で偶然ロシアンマフィアの大物金庫番と知り合ったことで
陰謀渦巻く亡命劇に巻き込まれて行くサスペンス。

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近年のジョン・ル・カレ原作の
『誰よりも狙われた男』と『裏切りのサーカス』は
諜報員を主人公にした"緻密な頭脳戦"で、
世界情勢や時代背景などの予備知識があった方がより楽しめる作品。

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対して本作は

一般人が主人公の"巻き込まれ型サスペンス"で、
ロシアンマフィアやマネーロンダリングについての知識が無くても
むしろ主人公とのシンクロ度が高まり、
少々場当たり的で緻密さには欠けるものの、
ハラハラドキドキ感が堪能出来るエンターテインメント作品。

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元MI6職員の経歴を持つル・カレならではの組織への冷やかな視線と

「テロリストのベッドの下にあろうと、
銀行の金庫の中にあろうと、
汚れた金だ。(うろ覚え)」

の台詞。

後に残る虚しさも印象的だった。

★★★☆

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# by hasikkoami | 2016-11-06 10:57 | 映画館 | Comments(2)
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公式サイト
2015年 イギリス
上映時間 97分
監督 ジュリアン・ジャロルド


ティアラを置いた、

世界が輝いた。





エリザベス女王が19歳の王女時代に、
非公式に一夜の外出を許された実話を基にしたファンタジー。

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サラ・ガドンはこれまで、
クローネンバーグ父子やドゥニ・ビルヌーブと言った
少々癖のある作品が多かったので(私が大作系を見てない所為もある)
その美貌と相まって、ミステリアスで近寄りがたいイメージがあった。

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それがこの作品では、気品溢れる美しさの中にも愛らしさがあり魅力炸裂
ラストの「他言無用よ」にズキューン(死語)とこない人はいないでしょ!

生真面目な姉エリザベスとは正反対の
自由奔放な妹マーガレットを演じたベル・パウリーも
負けず劣らずチャーミング(これまた死語)で

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護衛2人の何とも憎めないダメっぷりや
国王一家の仲睦まじさにも思わず頬が緩む、
ほのぼのとしてとても後味のいい作品だった。

★★★☆

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# by hasikkoami | 2016-11-04 07:52 | 映画館 | Comments(2)
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公式サイト
2016年 日本/フランス
上映時間 119分
監督 深田晃司


あの男が現れるまで、

私たちは家族だった





ある日突然現れた一人の男によって
崩壊して行く家族の物語。

いや~怖かった~。
ヘタなホラーなんか目じゃないわ...(||゚Д゚)...

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浅野忠信の"棒読み&能面"が
男の底知れぬ不気味さと存在感を際立たせ、
『百円の恋』の安藤サクラに匹敵する
筒井真理子の女優魂も素晴らしかった。

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しかし何より私が恐ろしかったのは
前半あまり生気が感じられなかったのに
後半、妙に生き生きとしだした夫が口にした
「ほっとした」と言う言葉。

娘が受けた残酷な運命が
まるで自分の禊(みそぎ)であったかの様に言う、
そのさばさばとした表情に背筋が凍りついた。

まさしく、人の心の深い闇を覗く
"淵"に立たされた気分だった。

★★★☆

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# by hasikkoami | 2016-11-03 09:45 | 映画館 | Comments(0)
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2015年 スウェーデン/ドイツ
上映時間 95分
監督 サンナ・レンケン



東海地方のコロナシネマワールド7館で
日本未公開の外国映画を月替わりで上映する
東海地方限定企画"メ〜シネマ"第5弾





美人でフィギュアスケートが上手な高校生の姉と
ちょっぴり太めの妹。

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思春期の階段を上り始めたばかりの妹の目を通して描かれる、
家族の葛藤と絆の物語。

そして同時に

美しい姉に対する憧れと嫉妬、
姉妹としての愛情の間で揺れる、
繊細で瑞々しい少女の成長物語でもある。

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背伸びする必要なんかないんだ、と気付くことが
本当の意味で"大人になる"ってことかもしれないなぁ
と思えるラストが素敵。


前回の
『COME AS YOU ARE ~ありのままで~ 』
と言い、
地味だけれど良質な作品をチョイスしてくれるこの企画。
私にはすっかり"月に一度のお楽しみ"になっている。

★★★★

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# by hasikkoami | 2016-10-31 07:40 | 映画館 | Comments(2)
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公式サイト
2015年 ブラジル
上映時間 103分
監督 セルジオ・マシャード


奏でよ、希望を!

拓け、未来を!





ブラジルのスラム街の子どもたちにより結成された
クラシック交響楽団「エリオポリス」誕生の実話。

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有名交響楽団のオーディションに落ち、
スラム街の学校で音楽教師の職に就くヴァイオリニストと
楽譜の読み方はおろか、楽器の持ち方も知らない子供たち。

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生活の為に仕方なくスラムに足を踏み入れた者と
スラムから抜け出す術を持たない者が
音楽によって信頼関係を築いて行く姿は感動的だった。

しかし、単なるサクセスストーリーとは違う後半の衝撃的な展開と
その悲しみを乗り越えて射す"光"のラストの裏で
さりげなく、しかし意図的に見え隠れする
ブラジルの現実と抱える"闇"に何とも複雑な気持ちになった。

★★★

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# by hasikkoami | 2016-10-28 08:07 | 映画館 | Comments(0)

by hasikkoami