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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

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公式サイト
2015年 アメリカ
上映時間 122分
監督 ピーター・ランデスマン


挑んだのは、

真実との戦い






今月はいつもに増して地元の映画館で観たい作品がかからなかった上に
元来の出不精に拍車がかかり、11月の劇場鑑賞はこの1本だけ。
この10年で一番映画館に行かない月だった。

ウィル・スミスはあまり好きではないので(ごめん)
本来ならばスルーするところなんだけど、
(上映館は少ないものの)全国ロードショー作品にもかかわらず
何故か愛知県内では"メ〜シネマ"での上映で料金は一律1100円。
ならば観とこっかな~位の軽い気持ちだったのだが、
これが思いの他、骨太で見応えのある作品だった。


頭部への反復する傷害が原因となる脳の病気である
「慢性外傷性脳症(CTE)」を発見し、
アメフトとの因果関係について言及した、
実在の神経病理学者の物語。

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いや~これほどウィル・スミスぽくないウィル・スミスも珍しいわ。
訛りのある英語と控えめな物腰からにじみ出る誠実さと知性は
まるでデンゼル・ワシントンの様ではないか。
(決してウィルが誠実さと知性に欠けると言ってるわけではない←言ってる)

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皮肉屋だけど、理解ある上司役のアルバート・ブルックスも良かった。

しかし

「慢性外傷性脳症(CTE)」の危険性を訴えてはいても
決してアメフトを否定せず、
むしろリスペクトさえしている誠実な作品にもかかわらず、
本国での興行成績は今一つだったらしい。

結局のところ

「フットボールを女の遊びにするつもりか」

「気に入らんね。聞きたくもない」

これが米国民の本音だと言うことだろうか。

★★★☆

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by hasikkoami | 2016-11-29 08:25 | 映画館 | Comments(8)

やっぱゴヤ賞関連はいいわ~♪の10月は
スペイン映画多めの18本。


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『「僕の戦争」を探して 』     <WOWOW> 
2013年/スペイン/109分    
【監督】デヴィッド・トルエバ


ジョン・レノンを愛するスペインの英語教師が、
憧れのレノンに会うためにたどる旅。







またもや邦題に騙された~!
ビートルズファンじゃないので『ジョン・レノンの僕の戦争』の存在を知らず、
てっきり社会派の反戦映画かと思っていた^^;



単なるビートルズオタクだと思っていた(ごめん)アントニオの
ジョンに会いたいその理由が何とも素敵で、
ジョンがそれに応えてくれたと分かる
エンドロールのテロップにまたまた感動~TT

優しくて、ちょっぴり切ない、
とっても素敵なロードムービーだった。

★★★★☆


以下、残りの寸評。
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by hasikkoami | 2016-11-23 20:40 | お茶の間鑑賞 | Comments(2)
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アン・ウォームズリー∥著
向井 和美∥訳
紀伊國屋書店 2016.9

カナダで雑誌記者をしている著者が刑務所の読書会に一年間、ボランティアとして参加した記録。みずからの経験を背負いつつ、さまざまな意見を率直にぶつけていく受刑者たちの、熱気あふれるやりとりを生き生きと描き出す。


ドキュメンタリー映画は好きだけど、本はフィクション専門の私。
最近ようやくチャレンジし始めたノンフィクションだけれど、
先に読んだ「 煙が目にしみる 火葬場が教えてくれたこと 」に続いてこれまた大当たり!!

最高に面白かったー!

この読書会で取り上げられている本を全て読みたくなる。
頁を捲る手が止まらなくて、でも読み終えてしまうのが惜しくて。
この読書会が永遠に続いてくれたらいいのに、と思った。
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by hasikkoami | 2016-11-17 08:12 | 図書館 | Comments(4)
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ウンベルト・エーコ∥著
中山 エツコ∥訳
河出書房新社 2016.9

私たちはすぐ忘れる。そして無関心になる。悪しきジャーナリズムが狙うのはそこだ! ミラノの新聞社を舞台に、陰謀と歪んだ報道にまみれた情報社会をミステリータッチでアイロニカルに描く警鐘の書。

ウンベルト・エーコと言えば「薔薇の名前」(映画は観たけど未読)くらいしか知らないし、
イタリア現代史には疎いし、でどうなることかと思いきや、
200頁ちょっとと短かった所為もあり、意外にサクサク読めた。
それにしても情報操作って簡単なのね。
私なんて絶対踊らされてるよ。怖いわ~008.gif
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by hasikkoami | 2016-11-17 08:09 | 図書館 | Comments(0)
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アンソニー・ドーア∥著
藤井 光∥訳
新潮社 2016.8

目の見えない少女と、ナチスドイツの若い兵士。2人の運命が、フランスの海辺の町で交差する-。時代に翻弄される人々の苦闘を、彼らを包む自然の荘厳さとともに、温かな筆致で繊細に描き出した感動巨篇。


深く、深く、心を揺さぶられた。

やがて交差するその時に向かって、
時間と場所を行きつ戻りつしながら語られる物語は
あまりにも残酷で、あまりにも美しくて。
読んでいる途中何度も息が詰まりそうになって、
目を閉じ、呼吸が落ち着くのを待っては再び読み始める...の繰り返し。
500頁を超える長編だけれど、その頁数以上の重みと充足感を与えてくれた。
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by hasikkoami | 2016-11-16 07:51 | 図書館 | Comments(2)
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J.K.ローリング∥作
松岡 佑子∥訳
静山社 2014.5

「ハリー・ポッター」の物語に登場する魔法動物が大集合! ホグワーツ魔法魔術学校の教科書を、ハリーたちの落書きまで再現して複製。88の魔法動物の生態を収録する。

まもなく公開する『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の予習として。
(と言いつつ観に行くかどうかは不明←おい)
手のひらサイズの可愛らしい装丁で、ハリーの教科書と言う設定なので、
ダンブルドア校長の前書きや、ところどころにあるハリーとロン
(ロンは自分の教科書を無くしてハリーのを借りてる)
の落書きなんかもファンにとっては楽しい。
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by hasikkoami | 2016-11-16 07:48 | 図書館 | Comments(0)
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ケイトリン・ドーティ∥著
池田 真紀子∥訳
国書刊行会 2016.8

初めてひげ剃りをした死体のことを、女は死ぬまで忘れない。ファーストキスや初体験以上に…。火葬技師見習いとして就職した初日から一人前の葬儀屋になるまでの日々と、そこから得た哲学を本音で熱く語る回想録。


テーマがテーマだけに、こんな感想は不謹慎かもしれないけれど

いや~面白かった~041.gif

まさしく、涙と笑いの葬儀屋奮闘記。

ただ面白いだけじゃなく、とても哲学的で深い内容でもあり、
今やすっかり火葬文化が根付いている日本人には
驚く様なことや不思議に思えることも多かった。
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by hasikkoami | 2016-11-14 08:05 | 図書館 | Comments(0)
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R.J.パラシオ∥作
中井 はるの∥訳
ほるぷ出版 2015.7

生まれつき顔に障害があるオーガストは、10歳で学校に通うことになったが、生徒たちは彼の顔を見て悲鳴をあげ、じろじろながめ、やがて避けるようになる。一方で、オーガストの話を面白がる同級生は少しずつ増えていき…


今年の初めに読もうと思いつつぐずぐずしていて、
ようやく夏前に地元図書館で検索をかけたら引っかからず、
あれ?前は確かにあったはず...と不思議に思っていたら
今年の小学校高学年用課題図書だった為、
夏場の3ヶ月間は利用制限がかかっていた模様。
てことで秋になるのを待って借りてきた。

"泣ける感動もの"と聞くとついつい敬遠してしまう私だけれど、
『遠い空の向こうに』同様、そんな天邪鬼な自分を反省させられる、心洗われる作品だった。
すでに映画化が決定していて、オーガスト役は
『ルーム ROOM』で観客の涙を搾り取ったジェイコブ・トレンブレイくん。
(大泣きしそうで怖いけど、観たい!)
それに本国ではスピンオフ作品も出ているようで、そちらの邦訳も待ち遠しい。
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by hasikkoami | 2016-11-14 08:01 | 図書館 | Comments(5)
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ペーター・シュタム∥著
松永 美穂∥訳
新潮社 2016.7

森の中のホテルで出会った不思議な女性。ロック・フェスティバルを見物に来た近所の若い農夫-。「ふつうの人たち」の人生にある日訪れる、驚き、悲嘆、喜びを、研ぎ澄まされた文章で繊細に映し出す10篇を収録。

淡々と静かで、不思議な余韻の残る短編集。
登場人物たちは皆どこにでもいる「ふつうの人たち」だけれど、
皆どこか寂しげで物悲しく、その孤独感に共感する。
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by hasikkoami | 2016-11-13 12:24 | 図書館 | Comments(0)
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アントニオ・G.イトゥルベ∥著
小原 京子∥訳
集英社 2016.7

アウシュヴィッツ強制収容所に、囚人たちによってひっそりと作られた秘密の図書館。本の所持が禁じられているなか、図書係をつとめる14歳の少女ディタは、命がけで本を隠し持ち…。実話に基づく物語。

可愛らしい表紙からは想像も出来ないほどの壮絶な物語。
本の持つ意味と力について深く考えさせられ、
絶望の果てに射す希望の光が実話だと言うことに救われる。
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by hasikkoami | 2016-11-13 12:22 | 図書館 | Comments(0)