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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

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公式サイト
2012年 スウェーデン/イギリス
上映時間 85分
監督 マリク・ベンジェルール


驚くべき人生に

胸が震える──




最近観た音楽ドキュメンタリーでは
『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』に感動し、ラストは涙、涙。。。だったけれど、
残念ながらメタルはあまり好きではないので彼らの音楽自体が心に残ることはなかった。

しかし今作はサンダンス映画祭で話題になり予告を見た時から
ロドリゲスのちょっとクセのある声に魅せられて、日本公開も決まらぬうちに
(正直日本公開されると思ってなかった)輸入版サントラを購入。
ブルースだけではなく、クラッシック調のインストゥルメンタルからファンキーなソウルまで
様々なジャンルがミックスされたアルバムは聴けば聴くほどクセになり、
本編を観る前からすっかりロドリゲスファンに。

映画は原題の「 SEARCHING FOR SUGAR MAN 」の通り、
南アフリカではエルヴィス・プレスリーを凌ぐ伝説的な存在でありながらその実態は謎に包まれ、
様々な都市伝説が囁かれる「 SUGAR MAN 」ことロドリゲスの消息を彼の熱狂的ファンが探る。
ロドリゲスを知る人々へのインタビューを通して少しずつ彼の人物像が浮かび上がってはくるものの
当の本人は中々姿を現さないミステリータッチな展開も功を奏して、
「 Sandrevan Lullaby 」の美しいメロディをバックに
ロドリゲスが初めてその姿を現す場面では思わず鳥肌が立つほど興奮した。
実際のロドリゲスはあんな過激な歌詞を書いた人とは思えないほど謙虚で穏やか。
「アンヴィル」はその往生際の悪さが愛おしくなってしまうロックバカオヤジたちだったけれど、
「執着」と言う言葉から最も遠くにいるようなロドリゲスはまるで「仙人」の様。
熱狂する5000人の大観衆を前に公演した後でもなんら変わることのないその姿勢に心を打たれる。



<満足度> ★★★★☆
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by hasikkoami | 2013-04-28 20:59 | 映画館 | Comments(2)
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公式サイト
2013年 日本 
上映時間 133分
監督 石井裕也

一生の仕事。
愛する人たち。
そして言葉。
大切にする。
全力で。



映画版のキャストを知った時は正直、う~ん。。。と言う感じだった。

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だってまさに「月とスッポン」な原作の香具矢さんと馬締くんに比べて
この二人、どう見てもお似合いなんだもの。
それに松本先生が大岡様(加藤剛)だなんて、あまりにも・・・あまりにも素敵過ぎる!(笑)

と個人的には若干の不安を抱えながらの観賞だったのだけれど、いざ観てみたらとてもよかった。
それぞれのキャラクターは私が抱いていたイメージとは少し違うけれど、
皆愛すべき人達であることに変わりはないし、全体的にはとても原作に忠実に作られていたと思う。
恋愛小説的部分を必要最小限に留め、ヘンに甘ったるくしなかったのも流石は石井監督!
(もっとも、甘~い石井作品なんて想像出来ないけど)

唯一残念だったのは馬締くんの「大都会」が聴けなかったこと。
私的にはあそこが一番の爆笑ポイントだったんだけどなぁ(笑)

<満足度> ★★★★
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by hasikkoami | 2013-04-22 22:11 | 映画館 | Comments(2)
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公式サイト
2012年 ルーマニア/フランス/ベルギー
上映時間 150分
監督 クリスティアン・ムンジウ


わたしたちを引き裂くのは、

神か、悪魔か──。




2005年ルーマニアの修道院で実際に起こった「悪魔憑き事件」を題材にした作品。
監督は『4ヶ月、3週と2日』のクリスティアン・ムンジウ。共同プロデュースはダルデンヌ兄弟。
徹底したリアリズムやBGMをほとんど使わないところなど、
共通する部分が多い両者がタッグを組む、言わばリアリズムの2乗。

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同じ孤児院出身の幼馴染、アリーナとヴォイキツァ。
アリーナはドイツでヴォイキツァと一緒に暮らすことを望むが
信仰に目覚めたヴォイキツァは修道院を離れるつもりはない。
すれ違う思いに苛立ち、次第に精神を病んで行くアリーナ。

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丘の上の閉鎖的な修道院の生活は、
神の存在に懐疑的な私には一見カルト集団と変わりないようにすら思えるが
修道女たちの笑顔には屈託がなく幸せそうだ。
しかしアリーナと言う異分子が入ったことで彼女たちの平穏な生活が崩れて行く。

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丘の上では真っ白だった雪が、下の町では薄汚れ道端に積まれている。
修道女たちとアリーナ・・・どちらが加害者で、どちらが被害者なのだろう。
文字通り泥水を浴びせられるラストに絶句する他ない。

<満足度> ★★★☆
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by hasikkoami | 2013-04-21 22:20 | 映画館 | Comments(0)
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公式サイト
2012年 フランス/カナダ
上映時間 110分
監督 デヴィッド・クローネンバーグ


男は、自らを待つ死を知らなかった





28歳にして巨万の富を手にした若き投資家の、破滅への一日を描くサスペンス。

いや~~「頭がウニ」と言う死語を久々に思い出す作品だったわ~(笑)
ちなみに「頭がウニ」とは、頭が混乱してわけがわからなくなった状態
(脳味噌がウニのような状態=頭がグチャグチャになった状態)を示す1985年頃流行った俗語です。

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大統領がニューヨークを訪問する朝、厳戒態勢とデモによる大渋滞の中、
オフィス代わりのリムジンで2マイル先にある理髪店に向かうエリック(ロバート・パティンソン)と
そのリムジンに代わる代わる乗り込んでくる来客たちの会話はまるで禅問答のようで
経済に疎い私にはさっぱり理解出来なかったけれど、不思議と退屈はしなかった。

ジュリエット・ビノシュ、マチュー・アマルリック、サマンサ・モートン、
と言った個性的な俳優をさらっと使っているのも贅沢。

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何より、スーツ姿のケヴィン・デュランドを堪能出来たのは私にとっては大きな収穫。
こんな普通っぽい役、初めて観たかも(笑)

<満足度> ★★★
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by hasikkoami | 2013-04-20 18:00 | 映画館 | Comments(0)
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公式サイト
2012年 アメリカ 
上映時間 99分
監督 サーシャ・ガヴァシ


神と呼ばれた男、

神を創った女。





子供の頃からサスペンスやミステリーが大好きだったので再放送の『ヒッチコック劇場』もよく観ていたし、
映画はイギリス時代の作品は数本、アメリカ時代の作品はほとんど観ている。
先日wowowで『ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女』も観たばかりなので予習は万全。

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ヒッチコックはこんなに足が長くなかったような・・・(笑)


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ヘレン・ミレンは大大大好きな女優さんだけれどアルマ役には少々ゴージャス過ぎなのでは?
“コンプレックス故にブロンド美女に執着するヒッチコック”のはずが
浮気を心配しなきゃならないほど魅力的な妻がいたんじゃいまひとつピンとこないのよねぇ。
アルマの「私はあなたと女優の浮気にも耐えてきた」の台詞(字幕)もどうかと・・・
原語では確か「fantasy romance」と言っているように聞こえたけれど
その通り女優との関係はあくまでもヒッチの幻想であり、
どれほど焦がれても叶わないからこその偏愛、執着であり、
その異常性がヒッチコックの作品を面白くしているのではないかと思う。


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エージェントのルー・ワッサーマン(マイケル・スタールバーグ)と
アシスタントのペギー・ロバートソン(トニ・コレット)も
ヒッチコック作品には無くてはならない存在だったはず。
彼らのことももう少し描いて欲しかったなぁ。


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本人たちとあまり似ているとは言えない登場人物たちが多い中で一番似ていたのが
ジェームズ・ダーシー演じるアンソニー・パーキンス。
容姿よりも話し方や立ち居振る舞いがそっくりでびっくり!

ラストは、そうか~これは夫婦の愛の物語だったのか~と思ったものの
この3年後にはまたまた金髪美女のティッピ・ヘドレンにご執心のヒッチコック・・・
まったく男って・・・(苦笑)


・・・といささか辛口ですが、『サイコ』制作の裏側はとても興味深く面白かった。

<満足度> ★★★☆
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by hasikkoami | 2013-04-13 23:09 | 映画館 | Comments(4)
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公式サイト
2012年 日本/カナダ
上映時間 104分
監督 クロード・ガニオン


心がちょっと疲れたら、

大人の家出も悪くない。




大学教授の職をリタイアし、念願のアジア旅行で第二の人生を模索するカナダ人、ピエール。
東京から那覇へ移住して来たものの今の生活に疑問を抱き始め悩む主婦、純子。
偶然出会った、国籍、年齢、価値観、何もかもが違う2人のロードムービー。

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始めに出てくるリゾートホテルは溜息が出るほど素敵だし、
沖縄の風景も音楽もとても美しいし、
芭蕉布の作業工程には思わず惹き込まれてしまったけれど、
残念ながらピエールと純子の主人公2人にまるで魅力を感じることが出来ず
最後まで作品に入り込むことが出来なかった。

<満足度> ★★
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by hasikkoami | 2013-04-13 23:00 | 映画館 | Comments(0)
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公式サイト
2013年 アメリカ
上映時間 114分
監督 ブライアン・シンガー

一緒に登って、一緒に戦え!

高低差1万メートルの大冒険!





子供に昔話や童話の読み聞かせをしていると、
子供の頃何気なく読んでいた話が実はとんでもない話だったと気付くことがある。
「ジャックと豆の木」もそんな話の一つ。

母子家庭だと言うのにろくに働きもせず
大切な牛を豆と交換してしまうような怠け者で考えなしの少年が、
空の上で静かに暮らしていた巨人夫婦の家に侵入し、
奥さんに親切にして貰ったにも拘わらず盗みを繰り返し、挙句夫を殺してしまう・・・


・・・って、ワイドショーが飛びつきそうなお話ではないですか?(笑)

もちろん映画のジャックは誠実で勇敢な好青年となり
お姫様を救出すると言う大義名分も与えられておりますが。

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私のお気に入りはこの2人にエディ・マーサンを加えたヅラ3人衆。
久々ぶっ飛びキャラのユエン・ブレムナーと
いつになく渋い二枚目キャラのエディ・マーサンの早々の退場はとっても残念。


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『パイレーツ・オブ・カリビアン』のタコ男以上に気付かれないであろう、ビル・ナイ演じる巨人のボス。
子供向け作品とは思えないスプラッターな最後だったなぁ。。。


“ユアン・マクレガーのパイ包み焼き”など小ネタも面白かったけれど、
間寛平似の巨人がもう少し暴れてくれるかと思いきやあっさり平伏してしまい、いささかあっさりした印象。

<満足度> ★★★
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by hasikkoami | 2013-04-12 19:41 | 映画館 | Comments(2)
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公式サイト
2012年 アメリカ
上映時間 172分
監督 ラナ・ウォシャウスキー
    トム・ティクヴァ
    アンディ・ウォシャウスキー

いま、

<人生の謎>が解けようとしている。




実はウォシャウスキー監督は好きではないのだけれど
今回はトム・ティクヴァ監督との共同作品だし、実写版「火の鳥」なんて言われてるしなぁ・・・
と不安半分期待半分での観賞だったけれど、3時間近い上映時間もまるで苦にならないほど面白かった。

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ネオソウルの『マトリックス』風な感じはやっぱ苦手だわぁ・・・と思いつつも兎に角ペ・ドゥナが魅力的。
ウォシャウスキー監督は『空気人形』を観てこの役をペ・ドゥナに振ったに違いない。
ソンミがヘジュの胸の鼓動を聴くシーンは『空気人形』の例のシーンを思い出して
ちょっとドキドキ(ビクビク?)しちゃったよ。


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ベン・ウィショーくんもよかった。
ちょっと退廃的で、でも決して美男子じゃないところがいかにも芸術家っぽい。
彼らの哀しい恋物語に『クラウド アトラス六重奏』の美しい調べがよく合っていた。


時代と場所を変え語られる6つの物語は同時に仏教の影響を強く感じる大きな一つの物語でもあり
キリスト教思想は根本的に理解出来ない私にもすんなりと受け入れることが出来た。

<満足度> ★★★★
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by hasikkoami | 2013-04-06 19:28 | 映画館 | Comments(2)
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公式サイト
2012年 ドイツ
上映時間 105分 
監督 クリスティアン・ペツォールト

東と西。
嘘と真実。
自由と使命。
その狭間で揺れる、愛。




ベルリンの壁崩壊前の1980年、旧東ドイツ。田舎町の病院に女医バルバラが赴任してくる。
西側への移住申請をしたことで秘密警察に拘束され大病院から左遷されて来た彼女は
周囲に溶け込もうとせず、同僚たちから孤立していた・・・



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左遷後も秘密警察の監視下に置かれ、心身ともに疲れきっているバルバラ。
常にピリピリした空気を纏い同僚にも心を開こうとしないが
患者への親身な対応に本来の優しさが垣間見える。

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孤立するバルバラにも好意的に接する同僚アンドレ。
疑心暗鬼に駆られたバルバラは、そんな彼の優しさにすらはじめ疑いの眼差しを向けるが
不自由な現状の中で精一杯医師としての職務を全うしようとする誠実な姿に心を動かされ始める。

憎むべき秘密警察の男の家族の境遇。
バルバラを慕う傷ついた少女。
頭の怪我で感情を失った青年。

彼らの存在もまたバルバラの心を揺さぶる。


以下、ラストに触れているのでたたみます。
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by hasikkoami | 2013-04-03 20:21 | 映画館 | Comments(0)

仕事にも少し慣れ、ようやく生活のペースが掴めてきたが
流石に以前の様に手当たり次第観る時間は無いので、これからは観る作品を厳選していかないとなぁ。

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by hasikkoami | 2013-04-03 19:36 | お茶の間鑑賞 | Comments(0)

by hasikkoami