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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

カテゴリ:図書館( 497 )

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大崎 梢 他∥著
文藝春秋 2015.11


あなたの捨てたいものは、何ですか? ミステリーからファンタジー、恋愛、ホラーまで、人気女性作家の書き下ろしによる9つの「捨てる」物語


本を読んでいるとどうしても同じ様な作家さんの作品ばかりを手にとってしまう。
新規の作家さんに挑戦したいけれど、いきなり長編はちょっと勇気が・・・
ってことでこの手のアンソロジーはありがたい。
ただ、様々なジャンルで活躍する女性作家9人による今回の短編集。
エンターテインメント性たっぷりでとても読み易いのだが
残念ながら「これ!」と言う作品がなく、新規開拓には至らず...^^;

しかしながら近藤史恵さんによるあとがきに収穫が!
このアンソロジーを編んだ女性作家の集まり「アミの会(仮)」と言うネーミングについて
"フランス語でamiは友達(女性形はamieですが)という意味や「親しげである」という形容詞"
とあるではないか!自分のハンドルネームに使っていながら全く知らなかったわよ。
そう言えばスペイン語でアミーゴも友達だよね。
いや~我ながらなかなかいいハンドルネームではないか!と自画自賛したりして(笑)
(男性形ってところも私らしいしね)
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by hasikkoami | 2016-02-07 19:12 | 図書館 | Comments(0)
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岸本 佐知子∥編訳
河出書房新社 2015.10

親友は、ブタの貯金箱。私の弟は、私の腰から生えている。僕の家は宇宙人に侵略された、絶対に…。あの頃わたしたちは、孤独で、弱くて、ひねくれていて、とても〈変〉だった。名翻訳者が見つけ出した現代“子供”文学12編。


普通、子供を主人公した作品を集めた短編集と言えば
可愛らしかったり、ほのぼのする作品を想像するけれど
そこは岸本佐知子さんだもの、そんなありきたりなわけないよな~
と思ったら、予想以上のダークさ。
でも私もあとがきの岸本さんと同じで、自分の子供時代を思い出すと
まさに暗黒時代って感じで、絶対に戻りたいとは思わないし
そのくせ、こうして大人になってみると、子供って何考えているか分からなくて苦手...^^;
と思うことも多々あり、だからこのダークさには妙に納得。
でも、最後におとぎ話風の「七人の司書の館」がくることで
読後に優しい余韻が残るのも、これまたいいのよね。
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by hasikkoami | 2016-02-06 14:56 | 図書館 | Comments(0)
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ミランダ・ジュライ∥著
岸本 佐知子∥訳
ブリジット サイアー∥写真
新潮社 2015.8
映画の脚本執筆に行き詰まった著者は、フリーペーパーに売買広告を出す人々を訪ね、話を聞いてみることにした。アメリカの片隅で同じ時代を生きる、ひとりひとりの、忘れがたい輝き。胸を打つインタビュー集。


ミランダ・ジュライの作品は、映画も小説もヒリヒリするような孤独と、
それを優しく包み込むあたたかな視線の両方を感じることが出来て大好き。
本作もそんなミランダ・ジュライの世界を堪能出来る、とても素敵なインタビュー集だった。
そして本作は同時に映画『ザ・フューチャー』製作過程のノンフィクションでもあるので
その点でも興味深かったし『君とボクの虹色の世界』と併せて再見したくなった。
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by hasikkoami | 2016-02-06 14:55 | 図書館 | Comments(0)
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姫野 カオルコ∥著
新潮社 2015.11


意味不明、理解不能の罵倒、叱責、無視、接触。最大のミステリは、両親でした−。驚愕の実体験を「人生相談」形式で描く長篇小説。


"毒親"と言う俗語があることを、今回初めて知った^^;

第一章が「名札貼り替え事件」だったので
てっきり"日常の謎もの"だばかりと思って読み進めて行くと・・・
あれ?答えがない...013.gifいや、確かに"回答"はある。
しかし"謎解き"ではなく、中盤まで読んでようやく
これはそう言う(日常の謎もの)作品じゃないんだ!?と気が付いた←遅いわ!
子供の頃からミステリばかり読んできたので
ついつい何にでも"謎解き"を求めてしまうのが私の悪い癖。

本作の主人公の描写は「昭和の犬」のそれとほぼ同じで
これも姫野さんの自伝的小説と言うことになるのだろう。
そうだよねぇ...人生に答えなんてないものね。
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by hasikkoami | 2016-01-13 21:24 | 図書館 | Comments(0)
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イアン・マキューアン∥著
村松 潔∥訳
新潮社 2015.11
法廷で様々な家族の問題に接する一方、自らの夫婦関係にも悩む女性裁判官のもとに、信仰から輸血を拒む少年の審判が持ち込まれる。
二人の間にはやがて特別な絆が生まれるが…。
二つの人生の交わりを豊かに描く長篇小説。


マキューアンの前作「甘美なる作戦」と、前々作「ソーラー」は
もちろん面白いとは思うものの、いまひとつ心に残らなかったのだが、
本作はもう頁を繰る手が止まらないほど面白いのはもちろんのこと
終盤の衝撃と深い余韻に、しばらく放心状態になってしまった。

エホバの証人による輸血拒否については以前日本でも問題になったことがあるが
法と信仰の対立だけではなく、もう一つの対立(と言うか対比)もテーマに据えられていて
むしろそちらの方こそが重要なのではないだろうか。
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by hasikkoami | 2016-01-13 21:11 | 図書館 | Comments(0)
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フェルディナント・フォン・シーラッハ【著】
酒寄 進一【訳】
東京創元社(2015/11発売)

本屋大賞翻訳小説部門第1位『犯罪』のシーラッハによる珠玉の3編と、
気鋭の版画家タダジュンによる謎めいたイラスト。
ふたりの天才が贈るブラックなクリスマス・プレゼント。


まさに背筋が凍る思い。。。
「コリーニ事件」のスピンオフとも言える「パン屋の主人」・・・
「コリーニ事件」で悩む主人公の背中を押したあの主人に
まさかこんな過去があったなんて・・・
そしてまさかこんなことになるなんて・・・

「私たちは生涯、薄氷の上で踊っているのです」

以前あとがきにあったシーラッハのこの言葉を
まざまざと見せ付けられたような気がした。
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by hasikkoami | 2015-12-26 21:32 | 図書館 | Comments(0)
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西 加奈子/せきしろ【著】
マガジンハウス(2010/10発売)

小説家・西加奈子と、文筆家・せきしろが
短歌界、作家界、お笑い界、ミュージシャン界、女優界など
様々な世界のゲストが出した題にちなんだ短歌を詠む。


も~笑った笑った!
涙出るわ、お腹痛いわ、息できないわ、ってくらいww
本を読んでこれほど笑ったのっていつ以来だろう?と考えたら
「漁港の肉子ちゃん」以来で、ホント西さんって凄い!
次から思いっきり笑いたくなった時は西さんの作品を読むことにしよう!と思った。
(あれ?せきしろさんは?^^;)
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by hasikkoami | 2015-12-26 21:29 | 図書館 | Comments(0)
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小山田 浩子【著】
新潮社(2014/01発売)

仕事を辞め、夫の田舎に移り住んだ夏。
見たことのない黒い獣の後を追ううちに、私は得体の知れない穴に落ちる。
夫の家族や隣人たちも、何かがおかしい―。
ごく平凡な日常の中に、ときおり顔を覗かせる異界。


さっぱり理解出来ないけれど、この文章や雰囲気は結構好きかも(笑)
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by hasikkoami | 2015-12-26 21:28 | 図書館 | Comments(0)
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中村 文則 【著】
毎日新聞出版(2015/05発売)

ある町で突如発生した連続通り魔殺人事件。
所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋は“コートの男”を追う。
しかし事件は、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった。


読み始めてすぐ「え?これ本当に中村さんの作品?」とびっくり!
「掏摸」を読んだ時もそのエンタメ性にびっくりしたけれど、その時とは違う驚き。
刑事コンビはこれまでの中村作品にはないキャラだし(まさか中村作品で吹き出すことになるなんて005.gif
これじゃまるで普通の警察小説みたいじゃないか!(←は?)と思っていたら・・・

来ましたよ!後半に!!

これぞ中村文則ワールドが!!

犯人の手記による第三部はまさに圧巻で
とことん悪意と狂気に満ちていながら不思議と救われる。(これって私だけ?)
普通の警察小説は中村さんじゃなくても書けるけれど、
これは中村さんじゃなければ書けない作品だと思う。

さて、映画や本の感想をついつい溜めてしまう私だけれど、
最低限"その年に消化した作品の感想は翌年に持ち越さない"ようにはしていて、
大晦日にバタバタしないように、とりあえず本の感想だけでも・・・と勢いで済ませた042.gif
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by hasikkoami | 2015-12-07 21:44 | 図書館 | Comments(0)
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北村 薫 【著】
文藝春秋(2015/09発売)


若き体育会系文芸編集者の娘と、定年間近の高校国語教師の父。
今宵も中野の我が家では出版界で起きた様々な「日常の謎」に挑む!


「太宰治の辞書」の感想
"もはや北村薫は私の手の届かないところへ行ってしまったような気がする"
などど書いたばかりだがけれど、これは昔懐かしい北村薫風の「日常の謎」もの。
まあ、ところどころに文学オタクの顔は覗かせているものの、
この程度なら私も何とかついていける・・・かも(笑)
正直ミステリとしては突っ込みどころだらけではあるけれど、
1話目の話が、まさかご自身のことじゃないよね?^^;と思わせる話だったり、
これって(北村薫)ご本人?なお父さんのキャラだったりと、
北村薫ファンには楽しく読める作品だと思う。
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by hasikkoami | 2015-12-07 21:38 | 図書館 | Comments(0)