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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

カテゴリ:図書館( 497 )

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板尾 創路∥著 ピエール瀧∥著
太田出版 2011.12

忠犬ハチ公、ゴッホの「ひまわり」、修学旅行、映画、フェラーリ、オペラ…。孤高の芸人と孤高のミュージシャンが、23の身近であたりまえにある文化を独自の視点で再検証した対談集。

板尾創路もピエール瀧もどちらも好きなので何となく手に取ったのだが
2人のキャラクターの割には、内容は案外普通。
もっとディープなのを期待していたので、ちょっと物足りない。
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by hasikkoami | 2016-05-11 19:55 | 図書館 | Comments(0)
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滝口 悠生∥著
文藝春秋 2016.1

秋のある日、大往生を遂げた男の通夜に親類たちが集った。一人ひとりが死に思いをはせ、互いを思い、家族の記憶が広がって…。生の断片が重なり合い、永遠の時間が立ち上がる奇跡の一夜を描く。

第154回芥川賞受賞作。
読み始めてすぐ「これ、失敗したかも...^^;」と思った。
まず人称がよく分からない。一人称かと思ったら三人称になったり、
かと思えば視点が次々に移って行くので、一体今は誰視点??と混乱したり。
何でも"移人称"と言うらしいのだが、そんな手法があることすら知らなかった。
おまけに登場人物が多すぎて、もう誰が誰だか・・・^^;
やはり私に芥川賞作品は高尚過ぎたか・・・と思いつつも
何故か頁を繰る手がとまらず、あっと言う間に読了。
起承転結も無ければ、盛り上がりもオチも無い。
それなのに飽きるどころかぐいぐい読ませて、最後は程好い余韻を残すって凄い。
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by hasikkoami | 2016-05-09 21:47 | 図書館 | Comments(4)
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あさの あつこ∥著
光文社 2015.11


心に虚空を抱える同心・木暮信次郎。深い闇を抱える商人・遠野屋清之介。宿命に抗う男たちの、生きる哀しみと喜びを描く。「弥勒」シリーズ6作目


暗いし読んでいて苛々するするのに、新作が出るとつい手に取ってしまう「弥勒」シリーズ。
とは言え、あまりにも堂々巡りな信次郎と清之介のやりとりにちょっと飽きてきたかも。。。
どちらに転ぶにしろ、そろそろ決着をつけて欲しいところ。
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by hasikkoami | 2016-05-09 21:33 | 図書館 | Comments(0)
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米沢 穂信∥著
東京創元社 2015.7

2001年、雑誌の仕事でネパールに向かった太刀洗万智。
王宮で王族殺害事件が勃発し、彼女はジャーナリストとして取材を開始するが…。
疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?


このミス1位と言うことだけど、ミステリと言うより
ジャーナリズムの意味や責任、矛盾、苦悩を描いた人間ドラマ。
自分に降りかかることのない惨劇は、この上もなく刺激的な娯楽だ

日々"知るという快楽"を求め続ける私には、この言葉がずしりと重い。
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by hasikkoami | 2016-05-08 12:51 | 図書館 | Comments(0)
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中村 文則∥著
集英社 2014.12

自分の元から去った女性は、公安から身を隠すカルト教団の中へ消えた。
絶対的な悪の教祖と4人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、
この国を根幹から揺さぶり始める…


中村文則の作品は全て読んでいるけれど、
うちの様な田舎の図書館ではこれまで予約なんてしたことなかった。
それがこの作品に限って、何十人も予約者がいて「一体何事?」と訝しんでいたところ
スマホを持つと同時に全く本を読まなくなった長男に
「お母さん「教団X」って読んだ?」と聞かれ、「何で知ってるの?!」と逆に聞き返したら
某トーク番組でとり上げられたのだと教えられた。ホントTVの影響って凄いのねぇemoticon-0104-surprised.gif

さて、ようやく本題・・・「あなたが消えた夜に」を読んだ時に
ちょっと雰囲気変わったかな~?と思ったのだけれど、この時点ですでに変わっていたのね。
これまでも『惑いの森~50ストーリーズ』や『A』でその兆候はあって
でも短編(掌編)集だからかな~と思っていた。
本作も少々詰め込み過ぎなくらいエンターテインメントで面白かったし
いつも中村さんのあとがきにある「共に生きましょう」が
本編中に出てきた時は思わずうるっときてしまったけれど
少しづつ私の好みからは外れて行ってる様な気もして複雑。。。
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by hasikkoami | 2016-05-08 12:51 | 図書館 | Comments(0)
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西 加奈子∥著 
KADOKAWA 2015.9

嬉しくても悲しくても感動しても頭にきても泣けるという、喜怒哀楽に満ちた日常、愛する音楽・本への尽きない思い…。「サラバ!」で多くの人に“信じる勇気”を与えた西加奈子の6年分のエッセイがギュッと詰まった一冊


「ダイオウイカは知らないでしょう」の西さんがあまりに面白すぎたので
普段はあまり読まないエッセイにもチャレンジしてみたが
ホント西さんて面白いわ~emoticon-0140-rofl.gif

日々のことを綴った第1章は、まさしく抱腹絶倒ww
「小林製薬」と「体毛カースト」は笑い過ぎて息が止まるかと思ったわ。
対して音楽についての第2章は、西さんの趣味がなかなかマニアックでどことなく高尚な香り。
さすがは芸術新潮だね~!と思ったりして。
声の趣味(ニーナ・シモンとトム・ウェイツ)が同じなのも嬉しかった。
本についての第3章はやはり作家さんだけあって深いなぁ...と思いつつ
既読作がほとんどなかったのが残念^^;
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by hasikkoami | 2016-03-03 21:36 | 図書館 | Comments(4)
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本谷 有希子∥著
講談社 2016.1

専業主婦の私は、ある日、自分の顔が夫とそっくりになっていることに気付き…。「夫婦」という形式への違和を軽妙洒脱に描いた表題作ほか、自由奔放な想像力で日常を異化する全4編を収録


文学に疎い私が思う芥川賞のイメージとは「わからん」だ。
映画に例えるなら、直木賞=アカデミー賞、芥川賞=カンヌ、と言ったところか。
しかし本作は夫婦間のやりとりなど「うん、うん、わかるわ~!emoticon-0144-nod.gif」で
ちょっと小山田浩子の「穴」(第150回芥川賞)を思い出すものの
あら?意外に普通(の話)なのね...と思っていたところへの、あの着地!!
やっぱ芥川賞だわ~と思ったのだった(って私の感想が一番「わからん」な...)
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by hasikkoami | 2016-03-03 21:35 | 図書館 | Comments(0)
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小川 洋子∥著
講談社 2015.9

妹を亡くし、ママと一緒にパパが残した古い別荘に移り住んだオパール・琥珀・瑪瑙の三きょうだい。閉ざされた家の中、三人だけで独自に編み出した遊びに興じるうち、琥珀の左目にある異変が生じて…


これって設定的にはまんま、映画『籠の中の乙女』よね?
それが一度小川洋子の手にかかれば
これほどまでに幻想的で美しく甘美な物語になることに、ただただ驚くしかない。
しかし美しければ美しいほど、甘やかであればあるほど
それは同時にとても残酷で痛々しいと言うことでもあり
その余韻にいつまでも胸が疼く。

ちなみに、設定的にはほとんど同じながら
とてつもなく歪で恐ろしい世界観をブラックなユーモアで包んだ
映画『籠の中の乙女』も、私はかなり好きです。


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by hasikkoami | 2016-03-02 19:43 | 図書館 | Comments(2)
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岸本 佐知子 他∥著
文藝春秋 2015.12

ドストエフスキーの「罪と罰」を読んだことがない4人が、果敢かつ無謀に挑んだ“読まない”読書会。僅かな手がかりから内容を推理、その後みっちり読んでから朗らかに語り合う


私は"読書会"というものに多大なる憧れを抱いている。
何かとっても高尚な感じがするじゃないですか?(笑)
映画の座談会にはヲタクが多そうだけれど(←凄い偏見)
読書会は知性と教養に溢れた人が多そうな気がするのよね。
(って私はどっちも未経験なんだけど)

さて文豪ドストエフスキーの「罪と罰」。
当然ながら私は未読ですが(自慢げに言うことではない)
これは僅かな手がかりから内容を推理する「読まず」に「読む」読書会なので大丈夫。

いや~笑った笑ったww

もうね~人前では絶対読んじゃいけないレベルの本ですよ!
そして散々笑った後は、三浦しをん氏のあとがきに涙することに...
「読む」は、始まっている。
「読む」は、終わらない。
座右の銘にさせていただきます。emoticon-0139-bow.gif

「本」てこんな楽しみ方も出来るんだemoticon-0104-surprised.gifと目からウロコの1冊です。
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by hasikkoami | 2016-02-09 21:54 | 図書館 | Comments(4)
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ジョン・ウィリアムズ∥著
東江 一紀∥訳
作品社 2014.9
ストーナーは、数々の苦難に見舞われつつも、運命をつねに静かに受け入れ、かぎられた条件のもとで可能なかぎりのことをして、黙々と働き、生きてゆく−。生きづらさを抱えた不器用な男の日常を温かなまなざしで描く長編小説。


一言で言えばとても地味な小説。
文学の魅力に取り憑かれた1人の男の人生を淡々と描いているだけ。
しかし派手さとは無縁の文章であるにもかかわらず
小説を読む醍醐味を堪能出来る作品でもある。
そして男のごく平凡な人生は、そのまま現代を生きる私たちの人生に通じており
静かに深く私たちの心を揺さ振り、だからこそ、50年前に書かれたこの小説が
今になって世界中に静かな熱狂を巻き起こしているのだろう。
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by hasikkoami | 2016-02-09 21:39 | 図書館 | Comments(0)

by hasikkoami