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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

「この本が、世界に存在することに」

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角田光代/著
メディアファクトリー 2005年05月

手放しても手放しても追いかけてくる不思議な本(「旅する本」)。タイの小さな島のバンガローの食堂に置かれていた本(「だれか」)。伊豆の旅館の部屋に置き忘れられた本(「手紙」)・・・など九つの”本をめぐる物語”を収録した短編集。

本好きならきっと この本が、世界に存在することに 
そしてこの本と巡りあえたことに感謝したくなるに違いない。
どのお話も素敵なのだが、作者が自らの本との交際履歴を語る
あとがきエッセイがこれまた素晴らしい。
そう、本は人を呼ぶのだ。
本屋の通路を歩くと、私だけに呼びかけるささやきかな声をいくつか聞くことができる。
私も壁一面の本の背表紙の中から
一冊の本がまるでそこだけ浮び上がったように目に飛び込んで来ることがある。
そんな時、私は「あ、今この子(本)と目が合った」と思う。
手に取りぱらぱらと捲ると「私を読んで♡」と言う甘い囁きが聞こえる。
そうなったらもう、その誘惑に抗えない。
我ながらかなりアブナイとは思うけれど
この感じ、本好きさんならきっと分かってくれると思うのだけれど、どうだろう。

最近「さがしもの」と言うタイトルで新潮文庫から文庫版も出てるらしいが
どうして改題しちゃったんだろう?
これほどこの本にぴったりなタイトルもないと思うのだけれど・・・
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by hasikkoami | 2008-12-19 10:43 | 図書館 | Comments(0)
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