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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

「見知らぬ場所」

d0098286_9265269.jpgジュンパ・ラヒリ/著 小川高義/訳
新潮社 2008年08月
母を亡くしたのち、旅先から絵葉書をよこすようになった父。仄見える恋人の姿。ひとつ家族だった父娘が、それぞれの人生を歩みだす切なさ(「見知らぬ場所」)。母が「叔父」に寄せていた激しい思いとその幕切れ(「地獄/天国」)。道を逸れてゆく弟への、姉の失望と愛惜(「よいところだけ」)。子ども時代をともにすごし、やがて遠のき、ふたたび巡りあった二人。その三十年を三つの短篇に巧みに切り取り、大長篇のような余韻を残す初の連作「ヘーマとカウシク」。さまざまな愛を描く短篇集。

飾り立てられた言葉があるわけではない
ドラマチックな展開があるわけでもない
ほろ苦い日常が、ただ淡々と綴られているだけ
そこにあるのは、哀しみ、寂しさ、痛み・・・

それなのにどうして
ラヒリの文章はこんなにも美しいのだろう
ページを捲ってしまうのが勿体無いなくて
読み終えてしまうのが惜しくて
この胸の痛みさえいつまでも抱いていたいと思う
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by hasikkoami | 2008-12-17 09:37 | 図書館 | Comments(0)
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