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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

「日無坂 」

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安住洋子/著
新潮社 2008年06月

跡継ぎになることを期待されながら父利兵衛に近づけず、反発し、離れていった。あの日から十年、長男の伊佐次はすっかり変わり果てた父とすれ違う。父は万能薬という触れ込みの妙薬をめぐって、大店の暖簾を守ろうとしていたのか、それとも…。

安住洋子さんの作品はどれも哀しくて切なくてあたたかく、そして美しい。
今回はそんな中でも特に哀しさが際立っていた。心の底ではお互いを思いやりながらも最後まで心を通わせることの出来なかった父と子の悔恨の思いが静かに胸に刺さる。

ただ今回一つ残念なことが・・・
それは本の装丁。
前2作の「しずり雪」「夜半の綺羅星」の装丁は時代小説らしからぬ美しいもので、
それが安住洋子さんの美しい文体ととてもよくあっていた。
ところが今回はあまりにも地味・・・確かにこの表紙の画は今作中で最も重要なシーンで、
伊佐次の心の中から一生消えないであろう大事なシーンではあるけれど・・・
内容だけでなく装丁も楽しみにしていただけにちょっとがっかり。
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by hasikkoami | 2008-09-11 14:58 | 図書館 | Comments(0)
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