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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

「恋ほおずき」

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諸田 玲子/著


主に堕胎を扱う中條流の女医、江与。
当時堕胎はご法度であったが、中條流は表向きには産婦人科と
小児科を看板に掲げていることもあり、政府から黙認されていた。
しかし悪質な堕胎医が横行して来た為
中條流を一切禁止しようとする動きが出てきた・・・



物語の背景は堕胎の善悪と言う重いテーマ。
しかしその一方で、若く美しい女医江与と堕胎医を取り締まる側である奉行所の同心
清之助との道ならぬ恋の物語でもあるので、語り口はそれほど重くはなく、さらりと読める。
自らも心と体に傷を負った過去があり、苦しんでいる女たちに手を差し伸べずにはいられない
江与と、彼女を支える周囲の人々との交流にも心が温まる。
背景の堕胎と言うテーマについてはそもそも善悪を付けられるほど簡単な問題ではないし
この小説でも明確な答えは出ない。
ただ私たち読み手がどう受け取り、どう考えていくか、と言うことが大事なのかもしれない。
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by hasikkoami | 2007-02-28 13:46 | 図書館 | Comments(0)
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