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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

「 死んでいない者 」

「 死んでいない者 」_d0098286_12271270.jpg
滝口 悠生∥著
文藝春秋 2016.1

秋のある日、大往生を遂げた男の通夜に親類たちが集った。一人ひとりが死に思いをはせ、互いを思い、家族の記憶が広がって…。生の断片が重なり合い、永遠の時間が立ち上がる奇跡の一夜を描く。

第154回芥川賞受賞作。
読み始めてすぐ「これ、失敗したかも...^^;」と思った。
まず人称がよく分からない。一人称かと思ったら三人称になったり、
かと思えば視点が次々に移って行くので、一体今は誰視点??と混乱したり。
何でも"移人称"と言うらしいのだが、そんな手法があることすら知らなかった。
おまけに登場人物が多すぎて、もう誰が誰だか・・・^^;
やはり私に芥川賞作品は高尚過ぎたか・・・と思いつつも
何故か頁を繰る手がとまらず、あっと言う間に読了。
起承転結も無ければ、盛り上がりもオチも無い。
それなのに飽きるどころかぐいぐい読ませて、最後は程好い余韻を残すって凄い。
by hasikkoami | 2016-05-09 21:47 | 図書館

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