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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

「 ある男 」

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木内 昇【著】
文藝春秋(2012/09発売)

岩倉具視暗殺未遂事件の処理に暗躍した警察官、会津の民のために奔走した元京都見廻組の男、国会開設を檄文で訴える岡山の隠れた俊才―日本近代の産声にかき消された叫びと祈り。中央政府の大義に屈せず、彼らはそのときたしかに生きた。


山を守る為、井上馨に直訴しようとする鉱山労働者
岩倉具視襲撃事件の犯人を取り調べる警察官
贋札造りの片棒をかつぐ年老いた職人
県知事と百姓の板挟みとなる地役人
ノルマントル号事件の英国人船長の裁判答弁書の草案作りを命じられる県庁役人
三島通庸県令による圧政に対する百姓たちの暴発を食い止めようする元京都見回組の男
国会開設を目指し、憲法私案を作成する農民

明治初期、時代の大きな波に飲まれ翻弄される七人の男たち。
彼らには皆名前が記されておらずただ“男 ”とだけ。
それは彼らが歴史に名を刻む特定の誰かではなくどこにでもいる市井の人々で
誰もがその中に自分を見ることが出来ると言うことなのだろう。
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by hasikkoami | 2014-08-02 19:46 | 図書館 | Comments(0)
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