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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

「 金色機械 」

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恒川 光太郎/著
文藝春秋(2013/10発売)
触れるだけで相手の命を奪う恐ろしい手を持って生まれてきた少女、自分を殺そうとする父から逃げ、山賊に拾われた男、幼き日に犯した罪を贖おうとするかのように必死に悪を糺す同心、人々の哀しい運命が、謎の存在・金色様を介して交錯する。

「金色の獣、彼方に向かう」で、恒川さん初の時代物、
鎌倉時代を舞台に元寇に巻き込まれた男の人生を描いた短編「異神千夜」を読んで
おお~恒川さん新境地!と思ったら、今作はその新境地をさらに開拓。
「異神千夜」では表現や言葉使いが現代的で少し違和感があったのだけれど、
今回はその点も改善されかなり時代小説らしくなってきた。
とは言え、夢と現、あの世とこの世の境が曖昧な独特の幻想的な世界は健在で嬉しい。
章毎に主人公が変わる群像劇形式で時系列も前後するので初めは少し戸惑ったが
一見バラバラに見える事柄がラストに向け収束されていく展開もお見事。
それに「それはまた別の話」と、続編と言うかスピンオフが出来そうな記述もあって楽しみ。
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by hasikkoami | 2013-12-07 22:23 | 図書館 | Comments(0)
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