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図書館の隣の映画館

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本と映画と時々音楽

『ウェイバック  -脱出6500km- 』

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公式サイト
2010年 アメリカ/アラブ首長国連邦/ポーランド
上映時間 134分
監督 ピーター・ウィアー

生きるために 歩く。

シベリアからインドまで

6500kmを踏破した男達の真実の物語




原案は1941年に西シベリアの収容所に送られるも脱走し
1年余りをかけてインドに逃れた元ポーランド陸軍騎兵隊中尉スラヴォミール・ラウイッツの手記
「脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち」。

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収容所に送られてくる人々の人種は様々なので
脱走した7人もポーランド、ロシア、アメリカ、ラトビア、ユーゴ、と
「まるで国際連盟だな」なんて台詞もあるくらい多国籍。
(演じている俳優さんたちもイギリス、アメリカ、アイルランド、
スウェーデン、ルーマニア、ドイツとこれまた多国籍。)
だから脱走してからの会話は必然的に英語。
私にはそれがロシア訛りなのかポーランド訛りなのかはもちろん分からないが
たどたどしい英語であることだけは分かったし、度々他の国の言語もまじる。
こういうところが“ドイツ人だろうがロシア人だろうが当然の様に皆英語”
の一般的なアメリカ映画とは違って丁寧に作られている気がして好感が持てる。
(ただそれがアメリカで大コケした要因の一つだろうとも思うけれど)

主人公のヤヌシュだけでなく、一人一人をきちんと描いているのもいい。

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ミスターとイリーナが徐々に心を通わせて行く過程もよかったし


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トマシュとゾランのやり取りにはこんな過酷な状況にあっても思わず笑みが零れる。
軽口叩きながらもこの二人の絆が一番強かったんじゃないかな。


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基本的に悪人が出てこないこの作品中でも屈指の善人、元牧師のヴォス。
演じたのはグスタフ・スカルスガルド。
お兄さん(アレキサンダー・スカルスガルド)の様なイケメンではないけれど
お父さん(ステラン・スカルスガルド)の様に個性的で味のある俳優さんになりそう。
それにイリーナを姫抱っこして砂漠を歩く姿は王子様の様にかっこよくて惚れた♥


地味で静かだけれど壮絶で、凄くいい映画だった。



<満足度> ★★★★☆


最後に余計なお世話の忠告を・・・

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ともにロシア人役のマーク・ストロングとコリン・ファレルは
序盤と前半でそれぞれフェードアウトするので
ファンの方が彼らだけを目当てに行くとがっかりするかもしれません。

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by hasikkoami | 2012-09-13 09:26 | 映画館 | Comments(6)
Commented by tannpopofuwari at 2012-09-16 18:57
はじめまして。みちとこうと言います。ちょこちょこお邪魔していました。面白そうな映画や本がたくさんあって、いつも記事を楽しみにしています。突然ですが、お気に入り登録させてください。よろしくお願い致します。
Commented by hasikkoami at 2012-09-17 08:40
★みちとこうさん、
はじめまして。コメントありがとうございます。
こんな地味なブログですが、こちらこそよろしくお願いいたします^^

みちとこうさんのブログにも後ほどじっくりお邪魔させていただきます^^
Commented by サンオブSk at 2012-09-25 08:28 x
amiさんの記事を拝見して、面白そうだ!と思って観に行ってきました。過酷な状況の連続に、こちらまで苦しくなる場面が何度もありました…。しかし今まで知り合いだったわけでもない人間たちが協力してひたすらに自然のなかを歩いていく光景には、素朴な心の交流があって、妙に精神が浄化されたような気持ちになりました。
しかしコリン・ファレルの柄悪いロシア人はかなり笑えました(笑)実際一緒に居たらぜったい笑えないんですが、急にヤヌシュを尊敬し出すところとか、怖さとのギャップが良かったです。
イリーナを抱っこしてあげたヴォスは本当にかっこよかったです(泣)
Commented by hasikkoami at 2012-09-26 09:23
★サンオブSkさん、
この作品は宣伝もほとんど見かけませんし内容も地味なのであまり知られていませんが、とてもいい作品だと思います。一人でも多くの方に見ていただきたいと思う作品なのでサンオブSkさんにそう言っていただけると本当に嬉しいです。ブログやってて本当に良かった(↑∇↑)

>コリン・ファレル
実を言うと私、コリン・ファレルってちょっと苦手でして・・・^^;
でも今回の彼はいい味出してましたね。
いざ自由が目の前にきたらどうしていいか分からない・・・とか
悪ぶってるけど実は小心者って感じがよく出てました。

ヴォスも本当にかっこよかったですし、すべてのキャラがたっていてしみじみといい映画だったな~と思える作品でした。
Commented by サンオブSk at 2012-09-27 09:11 x
amiさんの記事で知って、以前『ネイビーシールズ』も観に行きましたし、amiさんのブログから面白い映画の存在をいろいろと知ることが出来て、とても感謝しています!
この作品はDVDが出たらもう一度観たいですが、やはりこの世界に入り込む感覚は映画館でないと味わえないので、観に行くことが出来て本当に良かったと思います。

>コリン・ファレル苦手
そうだったんですか!!実は僕もあんまり好きじゃないんです(爆)でも『モンスター上司』のとんでもない馬鹿息子役とか、嫌われ役をやる彼は面白いと最近思い始めまして…。
今までなんとなく言えなかったんですが、amiさんも少し苦手だと知ってなんだか安心しました(笑)

本当にいい映画でした。画像にもあるイリーナを振り返るヴォス、強固な意志で前進していくヤヌシュ、イリーナの行動に涙を滲ませたミスター、トマシュとゾランの会話、それぞれの描かれ方が静かに心に響きました。
Commented by hasikkoami at 2012-09-28 06:59
★サンオブSkさん、
『ネイビーシールズ』の時も本当に嬉しかったですが、今回もそんな風に言っていただけて感激です。
メジャーな作品はレビューを書かれる方も多いし、わざわざこんな弱小ブログで押すまでもないですが、イイ作品なのに地味だから取り上げられない作品にはついつい肩入れしてしまう・・・マイナー好きの性ですね(笑)

>コリン・ファレル
>実は僕もあんまり好きじゃないんです
そうだったんですか!!同じく安心しました(笑)
でも『モンスター上司』の彼は最高でしたよね!
私は『ウェイバック』→『モンスター上司』の順に観たのですが、
あの馬鹿息子役で「コリン・ファレルやるじゃん!」と苦手意識をかなり払拭することが出来ました(笑)

>それぞれの描かれ方が静かに心に響きました。
出番の少なかったカジク(夜盲症の青年)ですらとても印象的に描かれていましたね。
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