「ベンジャミン・バトン」
フランシス・スコット・フィッツジェラルド【著】 都甲 幸治【訳】
イースト・プレス (2009/01/30 出版)
南北戦争後のボルチモアで、社会的にも経済的にも人に羨まれるような地位にあるバトン夫人が産んだのは「老人」だった…。老人の姿で生まれ、若返っていった男の、哀しくも美しい物語。
映画だと生まれたのは、老人の姿をしていてもあくまでも赤ん坊だった。
しかし原作ではいきなり大きな老人のままで生まれてくるし
おまけに見た目だけじゃなく中身も老人なので
言うことも年寄りくさいし、隠れて煙草も吸っちゃう立派な(?)老人。
映画のベンジャミンは肉体が若返るのと逆行して心は成長していくが
原作では肉体同様心も若返っていく・・・
と言ったように原作は映画とは全くの別物。
どちらがいいと言うのではなく
映画からは人生の素晴らしさを、原作からは人生の儚さを感じた。