IE9ピン留め

図書館の隣の映画館

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本と映画の覚書


柳 広司【著】
光文社 (2011/12/20 出版)
雪おんな、ろくろ首、耳なし芳一…。
鮮やかな論理とその論理から溢れ滲み出す怪異。
小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの「怪談」を、
現代の物語として描き直した異色のミステリー。


「雪おんな」「ろくろ首」「むじな」「食人鬼」「鏡と鐘」「耳なし芳一」
の6つの話をモチーフに現代風にアレンジしてある。
最初の「雪おんな」が、なるほどこうくるか~!と一番面白かった。
「ろくろ首」と「食人鬼」のホラーっぽさも結構好き。
サクサクとあっと言う間に読めてどの話もそこそこ面白いのだけれど
ハーンのような深い余韻はなく、正直ちょっと物足りない。


# by hasikkoami | 2012-02-03 16:12 | 図書館 | Trackback | Comments(0)

西 加奈子【著】
幻冬舎 (2011/08/31 出版)

男に騙されて、たどりついた北の町。
太っていて、不細工で、とても明るい私のお母さん、
肉子ちゃんは、港の焼き肉屋「うをがし」で働いている…。


笑って...笑いながら泣いて...また泣いた...

ぎゅーーーって抱きしめたくなるような、愛おしい愛おしい作品だった。

それに、このお話の主人公喜久子ちゃんは小学生ながらかなりの読書家で
作中に色々な小説が出てくるのだが、その使い方が素晴らしい!
サリンジャーを「なんとか戦隊の名前みたいやなっ!」と言っちゃうセンスもステキだが
トドメは何と言っても司馬遼太郎の「峠」!
まさか「峠」でお腹痛くなるほど笑うことになるとは思わなかった(笑)


# by hasikkoami | 2012-02-02 08:51 | 図書館 | Trackback | Comments(0)

田中 慎弥【著】
新潮社 (2010/05/30 出版)

文芸誌の新人賞を貰って4年が経った。
しかし小説一本の生活は想像していた以上に厳しかった…。
表題作ほか、苦い無為の日々を送る男たちを描く全3篇を収録。


第146回芥川賞受賞(の記者会見)で一躍有名になった田中さん。
文学賞にまるで興味のない我が家の長男でさえ名前を知ってる位だから、これは相当の知名度アップ(笑)

田中さんの作品は主人公が大抵嫌なヤツで、読んでいてイライラするし後味も悪い。
その所為か読み終わると疲労感に襲われ、暫くはこの人の作品は読みたくないなぁ...
とすらと思うのについまた手にとってしまう...と何とも不思議な魅力がある。
そう言う意味では今回の会見は、とても田中さんらしいのかもしれない(笑)

そして今回の表題作「実験」の主人公もやはり嫌なヤツだ。
うつ病の友人を自分の小説のネタにする為にわざと自殺に追い込もうとするなんて
嫌なヤツを通り越し、最早人間性の問題。
読みながらイライラどころか怒りすら湧いてきたが、読後感は悪くない。

他、ちょっとファンタジー(ホラー?)っぽい「汽笛」と
主人公がただひたすら独白する、これぞ田中スタイル、の「週末の葬儀」収録。



# by hasikkoami | 2012-01-31 09:15 | 図書館 | Trackback | Comments(0)


『クリスマス・ストーリー』  <WOWOW>  ★★★★
   2008年フランス 【監督】アルノー・デプレシャン
クリスマスに集ったある家族を描くヒューマン・ドラマ。
もう最初から最後までフランスーーーっ!って感じ。
アクの強い俳優さんたちばかりの中
ジャン=ポール・ルシヨンのお父さんが兎に角愛らしくて、見ているだけで心が和む♥
ああ、それなのに・・・既に2009年に亡くなっていたなんて; ;


『クレアモントホテル』  <WOWOW>  ★★★★
   2005年アメリカ/イギリス  【監督】ダン・アイアランド
ロンドンのホテルを舞台に、老婦人と青年の交流を描くヒューマンドラマ。
しみじみと良い話だった。
タイプは全く違うけれど、ちょっと『木洩れ日の家で』を思い出した。
青年役のルパート・フレンドはこれまであまりに美形過ぎて近寄りがたいイメージだったけれど
この作品だと不思議くんっぽくて可愛らしい。


『Ricky リッキー』  <WOWOW>  ★★★☆
 2009年フランス/イタリア  【監督】フランソワ・オゾン
翼の生えた赤ちゃんの誕生に右往左往するある家族の姿を描くファンタジー。
赤ちゃんから羽が生えてくる様子がグロかったり
人間関係も打算的だったりと、決して甘いファンタジーではない。
ファンタジーだけど妙にリアルで不思議な作品だった。


# by hasikkoami | 2012-01-30 09:11 | お茶の間鑑賞 | Trackback | Comments(0)

公式サイト
2011年 アメリカ
上映時間 90分
監督 ガス・ヴァン・サント



天国より近くにいる君へ





ファーストシーンでの「お、この作品面白そう」と言う直感が外れることは往々にしてあるけれど
ファーストシーンでの「ああ、この作品好きだ」と言う直感が外れることは(私の場合)ほとんどない。
そして今回、その直感が外れることはなかった。

初々しくて、瑞々しいこの二人が作品最大の魅力


普段は“ラブシーンよりアクション ”“ キスシーンより銃撃戦”
と潤いのない私だけれど
この二人のキスシーンは何時までも見ていたくなるほど美しかった。


加瀬亮の透明感と
画面から消えた後もほんのりシルエットが残っているかのような
不思議な存在感はヒロシにピッタリ。


優しく、瑞々しく...切ないほど美しいラブストーリーだった。



<満足度> ★★★★☆


本日の気になる脇役


アナベルの主治医ドクター・リー役 
チン・ハン

『ダーク・ナイト』『2012』『コンテイジョン』と
最近大作で良く見かける。

今回のドクター役も知的で素敵だった。
(写真は『コンテイジョン』)


# by hasikkoami | 2012-01-29 09:27 | 映画館 | Trackback | Comments(0)

公式サイト
2011年 イギリス
上映時間 101分
監督 オリヴァー・パーカー


どんな作戦[ミッション]も

すべて不可能にする男[スパイ]!!





単純に面白かった。
『裸の銃』シリーズの様なおバカコメディを想像していたら
意外にもちゃんとスパイ物(あくまでも『裸の銃』と比べて、ね)だった。

冒頭、お髭のローワン・アトキンソンがジョー・マンテーニャ(ロッシ@クリミナル・マインド)に見えて、
不覚にもときめいてしまった(笑)

アクション映画の追跡劇を皮肉ったこの二人の追っかけっこ、好きだな~。


エンドロールの後にもおまけ有り。
ジョニーとケイトの食事のシーン、出前をとると言っていたのに
キャセロールが出ていて、あれ?と思ったら、こういうことだったのね(笑)


<満足度> ★★★☆



おまけ・・・本日の気になる脇役。


諜報員スレーター役 
バーン・ゴーマン

基本的にドラマ畑の人らしく、私が観たことあるのは
『レイヤー・ケーキ』と「ミス・マープル」位だけれど
爬虫類顔が何ともイヤらしくて(褒めてます)
いいわぁ♥と思っていた。

今回は知的な眼鏡姿が
爬虫類顔のイヤやしさ(だから褒めてます)を
引き立てていて、尚更素敵(笑)



# by hasikkoami | 2012-01-28 08:12 | 映画館 | Trackback | Comments(2)

角田 光代【著】
文藝春秋 (2011/12/20 出版)

なにげない日常の隙間に口を開けている闇。
それを偶然、覗いてしまった人々のとまどいと恐怖。
夢とうつつの狭間を描く短篇集。表題作ほか全8篇を収録。


これまでの角田さんの作品とはちょっと毛色が違う。
夢とうつつの境目が曖昧な世界はちょっと恒川光太郎さん風。

一番好きなのは、凄く哀しいけれど救いがある「前世」。
何とも嫌~な後味の「同窓会」と
角田さん本領発揮って感じの「わたしとわたしではない女」も印象的だった。


# by hasikkoami | 2012-01-26 09:08 | 図書館 | Trackback | Comments(0)

恒川 光太郎【著】
双葉社 (2011/11/20 出版)

その昔、彼らは選んだ。自由を。深山を。闇を。幽谷を−。
稀代の作家が紡ぐ、古より潜む“在らざるもの”たちの物語。
表題作を含む全4編を収録。


前々作の「南の子供が夜いくところ」は正直イマイチだったが
前作の「竜が最後に帰る場所」で、やっぱり好きだわ~恒川さん♥と想い復活。
そして今作も、あの世とこの世の狭間をゆらゆらと漂うような不思議な感覚はそのままに
新しい境地も見られてとても面白かった。

一番好きなのは、恒川さんには珍しい(と言うか初?)歴史物で
鎌倉時代を舞台に元寇に巻き込まれた男の人生を描く「異神千夜」。
初めは、あれ作風変わった?と思いながらも
凄く面白くてあっと言う間に惹き込まれ、そして後半は怒涛の恒川ワールドへ突入。

歴史物なのに言葉使いが現代的で初めは少し違和感があったけれど
そもそも彼らが話しているのは日本語でもないわけだし・・・と(無理矢理)納得していたら
恒川さんが全く同じことをインタビューで言っていた(笑)

# by hasikkoami | 2012-01-24 08:52 | 図書館 | Trackback | Comments(0)

公式サイト
2011年 日本
上映時間 111分
監督 矢口史靖

変形しない。
戦わない。
働きもしない。
そんなロボットに
日本中が恋をした――。




普段は平日ばかりなので日曜日の映画館は久しぶり。
家族連れから年配のご夫婦まで、幅広い客層でほぼ満席の場内は笑い声で溢れていた。

だから、楽しい作品だったとは思う。
ただ、滑稽なまでの前向きさとラストの爽やかさが魅力の矢口作品にしては
今回の主人公たちは前向きでも爽やかでもないのが不満と言えば不満。

彼らがしていることは結局のところ不正行為に他ならないし
ラストもオチとしては面白いけれど、そこには反省も成長(はその前の段階では多少あったと思うが)も見られず
笑いながらも、心の中にモヤモヤとしたものが残った。
(これが矢口監督じゃなかったらそうは思わなかったかもしれないが)

まあ、コメディにそんな正論かざしてどうするよ?と言われればそれまでなんだけどね^^;


<満足度> ★★★


# by hasikkoami | 2012-01-23 09:16 | 映画館 | Trackback | Comments(0)
『愛する人』  <WOWOW>  ★★★★
   2009年/アメリカ/スペイン  【監督】ロドリゴ・ガルシア
37年間互いを知らずに生きてきた母と娘のヒューマン・ドラマ。
メインはナオミ・ワッツとアネット・ベニングだけれどこれも一種の群像劇と言えるかな。
ロドリゴ・ガルシア監督は孤独を抱えて生きる女性を描くのが本当に上手い。


『しあわせの雨傘』  <WOWOW>   ★★★☆
   2010年フランス  【監督】フランソワ・オゾン
フランソワ・オゾン監督とカトリーヌ・ドヌーヴによるヒューマン・ドラマ。
観ている時はそれほど面白いとは思わなかったのに
ラストのカトリーヌ・ドヌーヴの歌とそれにあわせて体を揺らす夫と孫たちを見ていたら
何だかしみじみと良い作品だったな~と思えてきた。


『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』  <WOWOW>  ★★★★☆
   2009年イギリス  【監督】サム・テイラー=ウッド
ビートルズ結成前の若き日のジョン・レノンを描いた青春映画。
若き日のジョン・レノンを描いた作品であると同時に彼の二人の母を描いた作品でもある。
ジョン役のアーロン・ジョンソンはもちろん、この二人の母が凄く良かった。
『ラブ・アクチュアリー』のトーマス・サングスターくんがポール・マッカートニー役で出ていたのも嬉しい。


# by hasikkoami | 2012-01-23 08:32 | お茶の間鑑賞 | Trackback | Comments(0)
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